どうも、オノヨウヘイです。
みなさんは今日、3月3日が何の日かご存じでしょうか。
だれしも思い浮かべる記念日といえば「ひな祭り」ですよね。
でも、もっとシンプルに考えてみましょう。
3月3日
3がつ3にち
3 3
み み
みみ
そうです。3月3日は「耳の日」です。
というわけで、本日は日頃の”聴覚”に感謝して「耳」を作りたいと思います!
言ってることがわからないですか?
だとしたら、バレンタインにチョコをあげる理由を知っていますか?
なにかをつくる時に動機なんて考えちゃいけません。
僕は耳を作って、みんなにあげたい!
ただ、それだけなんです。
多少、強引だって?
そんな言葉に僕は聞く耳を持ちません。
聞く耳を持たない・・・意見を聞き入れたり耳を傾けて参考にしたりといった姿勢を持たないさま、聞く気のないさまなどを意味する表現
今回は一緒に小野便利屋を運営している相方、オノショウタ君とともに耳を作っていきます。
こちらが耳を作るのに必要な材料です。
原型となる耳を僕が提供する代わりに、材料の調達はショウタ君にお任せしまし
ひとつ一つ説明すると、長くなるため省略させていただきます。
まずは僕の耳を型をとるために「アルジネート」と呼ばれるシリコンを耳に塗っていきます。
早速、心配なことが一つ。
こちらのアルジネート。説明書が無く、このまま送られてきたらしいんです。
僕の耳に直接、塗るにも関わらず不安しかありません。
それでも、なお「大丈夫だよ!アルジネートはね…」と喋り始めるショウタ君。
他人事だと思って、軽い考えなんでしょうね。
しかし、この時ばかりは僕もショウタ君の話に耳を貸しました。
耳を貸す・・・相手の話を聞く。また,聞こうとする。
まずは、アルジネートと水を1:2で混ぜ合わせていきます。
混ぜ始めたら時間との勝負になります。
アルジネートは固まるのが早いので先に耳栓とラップを準備しておきましょう。
それでは、混ぜていきます。
混ぜ混ぜする棒を買い忘れてしまったので
今回はショウタ君の家にあった「しゃもじ」を使用しました。
それでは、耳に塗っていきます。
固まるまでは、液体なので風呂場で塗ると良いかもしれません。
この時、どんな状態のものが耳を覆っているのか
わからないのでめちゃくちゃ怖いです。
ヨウヘイ:今、どんな状態!? 大丈夫そう??
黙っていると、不安が押し寄せてきたため、無理にでも会話をして気を紛らわせます。
しかし、どんな質問をしてもショウタくんの答えは「良い感じじゃん」という返答のみ。
その言葉に僕は耳を疑いました。
耳を疑う・・・思いがけない音や発言を聞いて,聞き間違いではないかと驚く。
ポイントとして、バーラップと呼ばれる業務用サランラップで
耳の回りを固定するとキレイにできますよ。
こんな感じで固まっていきます。
念の為、固まってきたらドライヤーでも乾かしていきましょう。
15分ほど経ったら、耳から取り外してOKです。
この状態だと、成功しているのか失敗なのかわかりませんよね。
なんだか我が子を初めて抱いた時と同じような感情がありました。
僕は子どもがいないんですけど。
よし、この調子で右耳も型とるぞーーーー!!!
な、なんで!?
どうやら、水の分量を間違えたようです。
「水が多いんじゃない?」ってアドバイスをしたのに聞く耳を持たなかったショウタ君のせいです。
聞く耳を持たない・・・相手の助言や意見を聞くつもりがないさま、頑固で素直でないさまを意味する表現。
しかし、我々に喧嘩している時間はありません。
直ぐに作り直します。
そうして出来上がったがこちらになります。
続いて、石膏を流し込んでいきます。
なお、上手に型が取れなかった場合は、先ほどの工程であるアルジネートの型取りからやり直しになります。
というわけで、慎重派の我々は一旦「かたと~る」を試しに流し込み、できた型を見てみたいと思います。
ここで注意点。
シリコンにシリコンを流し込んでしまうと、くっついてしまう恐れがあります。
そこで「Mr.シリコンバリアー」を型に塗っていきましょう。
これで、くっつきを防止します。
塗る場合は細い筆を使って満遍なく塗ってください。
塗り終えたら、水で溶いた「かたと~る」を流し込んでいきましょう。
しばらく待ち、固まってることを確認したら取り外します。
それでは、僕の耳とご対面です。
じゅぽん。
お気付きですか?
これは僕の耳ではありません。
なぜならば右耳は噛みちぎられて、左耳も鋭利な刃物で切られているからです。
俗に言う「失敗」です。
でも、下を向いてても仕方ありません。
前に進むだけです。
再度、石膏を流し込んでいきます。
パッケージには、しっかりと水と焼石膏の分量が明記されていました。
しかし、先ほどの失敗したショウタ君はオリジナルの配合を流し込んでいきます。
これぞ、耳を信じて目を疑う行為。
耳を信じて目を疑う・・・人から聞いたことを信じて自分の目で見たことを信じない。
流し込んだら、このような状態になるので待ちます。
この間は、とくにすることもないのでアホなことでも考えていてください。
30分〜40分ほど待ち、固まったら運命の時間です。
ばちゅん。
ん?
これは……
ま、またしても
失敗です。
この時ばかりは心身ともにきつかったです。
右耳は耳くそ、たっぷりですし、
左耳なんて噛まれたレベルじゃないですよ、もってかれていますから。
あぁ、ここまで費やした時間はなんだったのか。
「ピッコロのモノマネ」
「取る時、ちょっと気持ち良いんだよね」
「この子の名前は美海(みみ)!!」
どんな思い出があろうとも、事実できあがったのはこの子たち。
壊れた型。
噛みちぎられた耳。
鋭利な刃物で切られている耳。
耳くそ、たっぷりの耳。
もってかれている耳。
くっっそぉ〜〜〜!!!
耳を作るってなんだよ!!と思いましたが、
ここまできたら、トコトンやってみます。
というわけで…
最初から、やり直しまます。
今までの失敗を考慮した上で慎重に慎重を重ねて固めていきます。
アルジネートは2つに分けて作りましたし、バーラップも幾重にも重ねました。
そうして出来上がったのが、こちらです。
みなさんには、伝わらないかもしれませんが、
僕は見ただけで分かりました。
良い耳ができるってことが。
それでは勝負の石膏を調合し、流し込んでいきたいと思います。
これ以上は失敗できません。
藁にもすがる気持ちでショウタ君のアドバイスにも耳を傾けました。
耳を傾ける・・・熱心に聞く
再度、流し終えた僕にできることは大人しく待つのみ。
一応、待っている間に噛みちぎられた耳と鋭利な刃物で切られている耳を
修復したのでご覧ください。
ずーと見ていると自分の耳だからでしょうか?
可愛く見えてくるんですよ。
これから生まれる耳に先輩耳たちも応援しています。
僕も新しい耳が待ち遠しくてたまりません。
充分、時間をとったので取り外しにかかります。
力ずくで抜いてしまった前回の耳。
僕たちも頭を使い、発掘していくように取りはずすことにしました。
周りから削ぎ落としていくイメージです。
少しずつ耳らしいものが見えてきました。
「もう、失敗できないからね!」
耳にタコができるほどのプレッシャーをかけました。
耳にタコができる・・・同じことを幾度も聞かされて,聞きあきている
しかし、マイペースな彼は耳を塞いでいるようです。
耳を塞ぐ・・・聞かないようにする
お待たせしました、みなさん。これが今日の汗と涙の結晶です。
こんなにきれいなモノってこの世にありますか?
ここまでの苦労が報われた気がして、ニヤニヤが止まりません。
結果、1日の工作を行って完成した耳はこちらになります。
本当ならば、このタッパ33個にの耳の型を作るはずでしたし、
そこに「人肌ゲル」を流し込むはずでした。
「かたと~る」も2つ買ってましたし。
予定よりも数は少ないですが、この3個は僕の分身とも言えます。
これから命を吹き込む着色をしてあげたいと思います。
見てください、生まれ変わった耳を。
▲赤貝ではありません
「ちょっと気持ち悪いかも」と思う気持ちもわかります。
僕もそんな表情をしていましたから。
せっかくなので完成した耳で遊んでみたいと思います。
まずは、マネキンに耳を付けてあげましょう。
僕の声が聞こえるかな?
続いて、みなさんお待ちかねの「壁に耳あり」です。
おまけに「冷蔵庫に耳あり」です。
これさえあれば世の中の陰口が減ると思います。
壁に耳あり障子に目あり・・・隠し事はとかく漏れやすいものだから、注意せよという戒め
次は耳を瓶などに入れて電気を消してみましょう。
そこに色のついた光を当てると…
どうでしょう?
耳のホルマリン漬けに見えませんか?
みなさんも耳を作りたくなりましたか?
来年の3月3日は、自分の耳を作って遊びましょう!!
最後に今回、使用した材料の請求書がショウタ君から送られてきました。
高い材料費とは耳に挟んでいましたが、いくらかかったのでしょう。
耳に挟む・・・ちらっと聞く
たっかっっっっっ!!!!!!
最後には「耳を揃えて返してね」とも綴られています。
耳をそろえる・・・金銭などを不足なくとり揃える
イヤァ〜耳が痛い。
耳が痛い・・・他人の発言・批評などが自分の弱点をついているので聞くのがつらい
引用:実用日本語表現辞典/三省堂 大辞林/故事ことわざ辞典