こんにちは、オノヨウヘイです。
今日は僕のホームタウンである「大宮」にスポットを当て、あるお店をご紹介いたします。
みなさんも、こんな経験ってありませんか?
いつも通る道に、目を引くお店があって気になるけれど、入ったことがない!!なんてこと。
今回、紹介するお店は僕が前々から興味があり、今年から通うようになった喫茶店です。とても居心地の良いお店なので、大宮に来た際はこの記事を思い出してみてください。
こちらが外観になります。
いわゆる純喫茶です。店名はトマキュウレモン。大宮で30年以上も続く老舗の喫茶店です。大宮駅からは近いんですけど、落ち着いた佇まいでひっそりと営業しています。
外からはスモークガラスになっていて中が見えず、ネット上にはあまり詳細が載っていないため、なかなかの入りづらさは否めません。
それでは早速、中に入ってみます。
こちらが店長のおとうさんです。いつも笑顔で迎えてくれます。
店内はレトロな喫茶店らしく心地の良いジャズが流れています。席数も30名ほど入れ、団体の入店も可能です。
ネット上に情報は、ほとんど載っていませんが唯一、食べログ情報はありました。けれど、惑わされちゃいけません。
情報では全席禁煙と書いてありますが喫茶店です、そんなことありません。全席、喫煙できます。やはりネット上の情報ばかりじゃなく、行ってわかることもありますね。
ちゃんとハイカラな換気扇がありますから安心してください。
去年から大宮では、ナポリタンを名物料理として推しています。理由はサッカーチーム、大宮アルディージャのカラーがオレンジだからです。
多少、強引に名物料理にしていますが、安易な考えを直ぐ実行するところが大宮らしい気がして良いと思います。
実際、店内を見てもアルディージャのポスターやグッズがいたるところにあります。
何を隠そう、おとうさんも大のサッカー好きで大宮アルディージャのファンです。創立からチームを支えているそうです。
こちらがトマキュウレモンのメニューです。
変わった名前もありますが、創業当時からメニューも値段も変わっていないそうです。ユニークな料理名はおとうさんのセンスが光ってます。
メニューには、ナポリタンは載っていませんが、頼むとナポリタンを作ってくれます。街でナポリタンを推すことが決まり、頼まれて作っているそうです。
こちらが今日、頼んだランチセットです。
これに、好きなドリンクをつけて850円。
ナポリタンは思ったよりもボリュームがあり、ソーセージ、ピーマン、ナス、マッシュルームと定番の具材で美味しかったです。
話かけると、たくさんのことを教えてくれます。今日もおとうさんと喋っていたら、インタビューのように沢山のことをお聞きすることができました。気になる点が多いトマキュウレモンですが、今まで聞いたことをまとめてみました。
元々、この辺には何十店舗も喫茶店があったわけよ。そこで一際、目立つように当時は外のテントをイタリア国旗のカラーにしたんだよね。だから、店名もそのカラーの食材を並べて、赤はトマト、緑はキュウリ、白は白い野菜がなかったからレモンにして、つなげてトマキュウレモンにしたんだ。
当時は最先端だったんだよ?オープンした時なんて世間に和風スパゲッティが出始めたくらいでグラタンやラザニアなんて世間に浸透してなかったからね。それでも、昔からメニューは変えていないんだ。
ちなみにメニューにナポリタンが載ってなかったでしょ?オープンした時はオシャレな店にしたくてね、ナポリタンって古臭いイメージがあったんだよ。だから、メニューからあえて外したわけ。もちろん、頼まれたら作るけどね。
いや、そうでもないよ。なんか、、、流れ!?(笑)。大学卒業した時、俺だけ就職先が決まってなくてね。その頃、神田で喫茶学院っていうコーヒーの立て方とかサンドウイッチの作り方を教えてくれる専門学校があったんだよ。
そこに、通うことを決めて願書だけもらいに行った帰りに駅前の喫茶店に入ったら、たまたま大学の先輩が働いててね。そしたら「学校に通うなんて勿体無い。うちで教えるからバイトしなよ。」って言ってくれたんだよ。それで、修行しているうちに自分の店を持ちたくなって池袋や北浦和など、いろんな喫茶店で学んだ後に地元の大宮で店を出したんだ。
何かに載ると、いろんな所からお客さんが来てくれて嬉しいんだけど昔、常連さんに迷惑をかけちゃったことがあってね。そうゆうお客さんって一回来たら、それっきりの人が多くて嫌になっちゃたんだ。でも、今はお客さんも少なくなったし、大宮がナポリタンを推すこともあって受け入れ始めたんだよ。まぁ今、テレビ出ても、アルディージャとコラボしても若い人は来なくなったさ。(笑)
この店ができた当初は、バブル真っ只中でね。昔は近くに映画館や会社があったから、喫茶店だらけだった大宮も今じゃ4店舗しか残ってないからね。まぁ俺は一人でやってるし、儲かった時にここは買っちゃたから、いつ辞めてもいいんだ。(笑)
でも、周りの喫茶店が潰れていったのはバブル崩壊やカフェの影響もあるけど、原宿とか代官山のオープンテラスをいち早く取り入れて潰れていったのもあるよ。大宮でやるなら都会の流行を二歩後でやらないとな。(笑)
うん、いいよ。
別に書くのが面倒だったわけじゃなく、話の流れでさらっと聞いたら本当にあっさりとOKしてくれたんです。(笑)
では、なぜ急に僕がTシャツを作りたいとお願いしたかというと冒頭で言った、純粋に「気になるお店」だったからです。
こちらが、その決定打となった外の看板です。
メチャクチャ可愛くないですか?
ネーミング、フォント、色合い、デザインに一目惚れしましたね。そこで僕は、この名前をカタチにしたくなり、Tシャツつくりをお願いしたんです。
喫茶店と言えばマッチですが、前に作りすぎた苦い思い出があることは事前に聞いていました。
だから、大学時代からTシャツを作っていた僕は自分でも着れるようにTシャツをつくることにしたんです。
ニューシャネルのような発想です。でも、大竹伸朗さんのようにデザインはしていませんが、このままで十分だと思います。むしろ、このままをTシャツにしたかったんです。
このTシャツ作りは僕のエゴです、完全に。でも、そのTシャツを見てトマキュウレモンに足を運んでくれたら、お互い嬉しい結果じゃないでしょうか。
今の時代、カフェやレストランに入れば、どこでもコーヒーは飲めます。けれど、懐旧的なムードの中で飲むコーヒーも格別なんです。
この日、トマキュウレモンでインタビューの途中、アイスをいただきました。
僕はお客さんですが、みんなにあげるものじゃないと思います。ましてや、インタビューさせていただいている身分です。
それでも商売ではあるものの、このような人と人が繋がっている関係性って素晴らしいなと思います。
昭和から続く喫茶店や銭湯って、なんか懐かしいって感じませんか?その時代を生きたわけじゃないのに、単純にその雰囲気が良いってことでしょうかね。
雰囲気っていうのは単に店の古さだけじゃなくて、お店の人が優しくしてくれたり、常連さんと会話できるのも含めての雰囲気です。
多分、僕がノスタルジーに魅力を感じる理由は、仕事だからやっていますというビジネス感がなく、ちゃんと人を感じられるから好きなんだと思います。
そして出来上がったTシャツが、こちらです。
実際にトマキュウレモンに届けに行きました。
おとうさんは渡した途端、とても嬉しそうにしてくれました。そして、直ぐに着てくださいました。
僕が勝手にやったことなのに、この日もお礼でプリンやおでん、コーラなどをサービスしていただきました。
これは喜んでくれて証拠だと思っていただきました。
本当に良かったです。
是非、皆さんも一度だけじゃなく何度も足を運んで会話や長年、愛されている料理を堪能しに来てみてください。
お店詳細
店名:トマキュウレモン
住所:埼玉県さいたま市大宮区宮町1-96
電話番号:048-641-5576